Jakarta歩く会のブログ

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野道を歩こう 「歩く会」が発足

(ジャカルタ新聞より) 
 
ジャカルタの欧米人が中心のグループ「ハッシュ・ハウス・ハリアーズ」(走る会)に参加する日本人が中心になり、だれでも参加できる「歩く会」を立ち上げた。
走る会での経験を生かしてコースを設定、普段歩くことのないジャカルタを歩き、楽しんでもらおうというのが目的。十三日午後、高速ジャゴラウィ線スントゥル近辺で、第一回のウォーキングを行う。ハッシュ・ハウス・ハリアーズとは「大衆食堂の猟犬」の意味。
一九三八年、英領マラヤのクアラルンプールで、英国人が始めた会だ。英国などで行われていた、紙をまきながら逃げる子供を追いかける「野ウサギと猟犬」の競技を、勝ち負けではなく楽しむことを主眼にしたゲームに発展させたもの。コース設定者が「野ウサギ」となって紙片を道にまき、紙を目印に追っ手の「猟犬」が走る。
追っ手をまくように、「チェックバック」(行き止まり)などの道を迷わせる仕掛けがあり、先頭を走っていた人が最後になったり、皆が助け合って道を探したりしながら、ゴールを目指す。世界中に広がり、インドネシアだけで五十余り、全世界に約千五百の走る会がある。ジャカルタでは、毎週月、水、木、金曜日の午後五時から日没までの約一時間、ジャカルタの街や郊外を走っている。カンプンの路地を走って住民の声援を受けたり、華人が祈りを捧げる寺の傍らを通ったり、車からでは見られない、新しいジャカルタの風景が広がる。
現在、日本人のメンバーは吉田稔さん(五九)、梶原章平さん(六三)、市川潔さん(四三)、田島彰二さん(四十)の四人。
 約二十年間欠かさず参加し、通算約九百回走った吉田さんは、走る会の面白さを「日が暮れて真っ暗な中、一人で皆の後を追うのが、スリルがある。忘れていた少年のころに戻れる」と語る。梶原さんは「参加するたびに、生きているな、と感じる」。
 歩く会は「ジャカルタにいて、こんな楽しみがある、ということを分かち合えたら」という思いから、発足。二カ月に一度、土曜日の午後に、走る会のメンバーの案内でジャカルタのあちこちを歩く。
 「お手軽に」という理由から、走るのではなく、歩く会にした。会の名称は「ジャカルタ近郊を歩く会」「ジャランジャラン会」「ジャカルタ野道を行こう」などの案が出されている。第一回の十三日はスントゥル近辺を歩く。山の稜線、田んぼや畑が見渡せる見晴らしのいい風景の中を、約二時間半、歩く。
 走る会のメンバーは、これまで、年に一度のグデ登山やプンチャックの茶畑ハイキングなどを企画してきた。六月の茶畑ハイキングには約二十人が参加。一面に広がる茶畑の眺望を楽しみ、松ヤニを取っている所を見たり、小川を渡ったりしながら約四時間歩いた。
「ジャカルタでは、歩くことをしない。危ない、歩いてはいけないと言われている。カンプンの風景など、実は日本人が一番見たい場所かもしれない」と、歩く会発起人の一人、冨谷時義さん(五七)。